Claude Fable 5は、Anthropicが2026年6月9日に発表した「一般向けフラッグシップ」の高性能AIモデルです。同社の同時発表モデル「Mythos 5」がエンタープライズパートナー限定なのに対し、Fable 5はいま私たちが触れる最上位のClaude系モデルにあたります。
Fable 5の賢さは、瞬発力で答えを出すクイズ王型ではなく、長い作業を最後まで筋を通してやり切る編集長型です。この性格は、Anthropic独自の「Constitutional AI」と「RLAIF」という育て方(校則を渡して自己批判させる学習法)から来ています。ChatGPTのように人が丸つけして育てたモデルとは、賢さの方向性がそもそも違うのです。
使いこなすコツは3つあります。①「分からないことを分からないと明示する」(未知の明確化)、②「長い文脈をまとめて渡す」(1Mトークンを活かす)、③「Fable自身に自分の答えを見直させる」(Constitutional AIの得意技を引き出す)。この3つに加えて、GPT-5.xとの相互検証を組み合わせると、性能をかなり引き出せます。
さらにその先を見据えると、GPT-5.6のリリースや身体性・3D接地といった新しいフロンティア競争が待っています。ただ、モデル性能そのものより「AIに何を頼むか」「解くべき良い問いを立てられるか」が、これからの組織と個人の生存条件になっていきます。この記事の最後では、その「問いを立てる力」を反復ループで鍛える具体的な方法までお伝えします。
Claude Fable 5とは何か?2026年6月に登場したAnthropicのフラッグシップモデル

まず結論からいうと、Claude Fable 5(クロード・フェイブル・ファイブ)は、AnthropicというAI会社が2026年6月9日に発表した新しいAIモデルです。ざっくりいうと「同社の中で今いちばん賢い、一般向けに提供されているモデル」と思ってください。
Anthropicの公式発表によると、Fable 5と一緒に「Mythos 5(ミトス・ファイブ)」というモデルも同時に登場しました。中身の基盤は同じで、違いは「安全策の強さ」です。Fable 5は一般利用者向けに安全策を強めた版で、Mythos 5は逆に、より強い能力を出せる代わりに、大企業のパートナー企業だけが限定で使える版になっています(Anthropic公式)。
モデル系譜のなかでの位置付け
いま、Anthropicのラインナップには次のモデルがあります。
- Mythos 5:限定パートナー向けの最上位版(一般には触れない)
- Fable 5:一般向けフラッグシップ(この記事の主役)
- Opus 4.8:これまでの最上位一般提供モデル
- Sonnet 5:フロンティア性能を広く実務に使える版
- Haiku 4.5:軽くて速い版
覚え方はシンプルで、Mythos → Fable → Opus → Sonnet → Haikuの順に、能力・重さ・料金が高い方から並んでいます。モデルIDはclaude-fable-5で、Anthropicのモデル一覧にきちんと載っています。
どこで使えるのか
Fable 5は、以下のような入り口から触れます。
- Claudeのウェブアプリ(Pro / Max / Team / Enterpriseの各プラン)
- Claude API(開発者向け)
- Claude Code(コード開発を支援するCLIツール)
- Google CloudのVertex AI経由
いっぽうMythos 5は「Project Glasswing」という枠組みでの限定提供なので、普通の人はまず触れません。この記事を読んでいるあなたが日常的に使える最上位モデルは、いまのところFable 5だと思っておけばOKです。
一言でいうと「編集長型」のモデル
Fable 5を初学者に説明するとき、私がよく使う表現があります。「Fable 5はクイズ王ではなくて、編集長型のモデルなんです」というものです。
どういうことかというと、Fable 5は瞬発力で答えを出すよりも、長い資料を読み込んで、論点を整理して、抜けを埋めながら答えを組み立てるのが得意です。会議で言うところの「議事録の全体を見渡してから発言する人」に近いかもしれません。
このイメージが持てると、この後の話がぐっと分かりやすくなります。「なぜFable 5はそういう性格なのか?」という設計の原理は、次の章でていねいに見ていきましょう。
なぜFable 5は「大局観型」の賢さなのか?Constitutional AIとRLAIFの原理

Fable 5を触ってみると、「なるほど、ChatGPTとは賢さの方向性が違うな」と感じる場面がよくあります。この違い、実はモデルの性能の差というより、育て方の思想の差から来ています。ここが分かると、「どちらを使うか」ではなく「どう使い分けるか」という視点に切り替わります。
AIの育て方は大きく2種類ある
いまの主要なAIモデルは、いちど基礎学習した後に「アライメント」と呼ばれる仕上げの学習をします。アライメントというのは、AIを人間の意図に沿うように振る舞わせる調整のことです。中学生向けにいえば「AIをいい子に育てるためのしつけ方」です。このしつけ方に、大きく2つのやり方があります。
ひとつは「RLHF(人間フィードバックによる強化学習)」。これはChatGPTなどOpenAI系のモデルが得意なやり方で、たくさんの人間の評価者が「この答えは丁寧で良い」「こっちは雑」と丸つけをして、AIに学ばせる方法です。塾で先生に添削してもらって上達する子どものイメージに近いです。
もうひとつが、Anthropic(Claudeの開発元)が使っている「Constitutional AI」と「RLAIF(AIフィードバックによる強化学習)」です。こちらは、モデルにあらかじめ「憲法(原則リスト)」を渡しておき、AI自身が自分の答えを憲法に照らして自己批判し、自己修正するという育て方をします(Claude’s Constitution、Constitutional AI論文(Bai et al. 2022))。学校でいえば、校則を渡された生徒が自分で自分の行動を振り返るような感じです。
「編集長型の賢さ」はここから生まれている
この育て方の違いが、そのままモデルの性格に出てきます。
- 人に添削されて育ったChatGPTは、丁寧で、細部まで踏み込んで、慎重に答えるのが得意
- 校則を渡されて自己採点して育ったClaude(Fable)は、全体を見渡して、複数の原則を天秤にかけて、筋道の通る答えを組み立てるのが得意
Anthropic自身も、Fable 5は「長時間にわたって自律的に作業できる」と説明しています(Anthropic公式)。これは、途中で自分の思考を振り返って、方向修正しながら進める力があるからこそ可能なわけです。
ふろむだ氏(作家・研究者)は、この違いをこう表現していました。「ChatGPT Proは慎重に深く精緻に分析するタイプの賢さ、Fableは大局観・メタ認知・バランス感覚に優れた分析をするタイプの賢さ」と。方向性が違うので、どちらか一方でよいというより、両方あって初めて視点の抜けが減るという指摘です。
メタ認知って何ですか
「メタ認知」という言葉が出てきたのでちょっと補足しておきます。メタ認知というのは「自分の考え方を、もう一段上から眺める力」のことです。
たとえば、あなたが数学の問題を解いているときに「あれ、今の解き方は本当に正しい?」と自分自身にツッコミを入れるのがメタ認知です。Fable 5はこの「自分にツッコむ」動きが得意で、それが「長い作業を最後まで筋を通してやり切る」性格につながっています。
Anthropicは、Fable 5の思考の一部を要約して見せる機能も持っています(モデル一覧ドキュメント)。生の思考をすべて見せるわけではないのですが、筋道を追える形で「どういう順序で考えたか」を確認できるのは、編集長型の性格を活かしやすい設計になっていると感じます。
さて、原理が分かったところで、次の章では「じゃあ実際どう使えばこのFable 5の強みを引き出せるのか?」という実践的なコツを見ていきましょう。
Fable 5を使いこなす3つのコツ:未知の明確化・コンテキスト設計・反復ループ

Fable 5は、いままでのモデルよりも「賢い」のは間違いありません。でも、賢いモデルほど「雑な指示だと成果物がブレやすい」という現象が起きるようになりました。X(旧Twitter)でも、@TheJohnEgan氏が「Fableは、成果物の質がタスクに潜む未知をどれだけ明確化できるかに左右される、初めての世代のモデル」と指摘しています。
これは裏を返すと、「未知をきちんと明確化してあげれば、Fable 5の性能を目一杯引き出せる」ということでもあります。ここでは、その具体的なコツを3つに絞ってお伝えします。
コツ① 「分からないことを分からないと書く」
いちばん大きなコツは、これです。プロンプトを書くときに「ここは私も分かっていないので、まず質問してほしい」「この判断基準は迷っています、選択肢を出してほしい」と明示的に書きましょう。
たとえばよくある「悪い例」はこうです。
新規事業の企画書を作って。
これだと、Fable 5は「どういう業界か」「誰向けか」「フォーマットは何か」を勝手に仮定して埋めてくるので、期待値とズレます。
「良い例」はこう書き換えます。
新規事業の企画書を作りたいのですが、私自身まだ以下が固まっていません。 – ターゲット業界(BtoBのSaaS想定だがピンと来ていない) – 想定売上規模(3年で10億円と書いてほしいが根拠は薄い)
このまま企画書を書き始める前に、上記の未知を潰す質問を私に5つ投げかけてください。
こうすると、Fable 5は自分から「じゃあ、まずこれを教えてください」と聞いてくれます。これがConstitutional AIで育った編集長型の得意技です。
コツ② 「長い文脈をまとめて渡す」
Fable 5は1Mトークン、つまり文庫本にして10冊分くらいの記憶を一度に持てます(Anthropicのモデル一覧)。これは他社モデルと比べても大きな武器なのですが、意外と多くの人が「毎回ちょっとずつ質問する」という使い方から抜け出せていません。
初学者におすすめしたいのは、次のやり方です。
- 会議の議事録、資料、メール、コード、参考記事などをまとめて1つの入力に貼り付ける
- 「まずこの資料一式を読み込んで、あなたが理解したことを3行で要約してください」と聞く
- 要約に納得できたら、そこから細かい質問を投げていく
大事なのは「小出しにしない」ことです。人間の同僚だって、断片的な情報を細切れに渡されると精度が落ちますよね。Fable 5もまったく同じで、全体像を先に渡すと圧倒的に賢く応答してくれます。
コツ③ 「一発で終わらせず、Fable自身に自分の答えを見直させる」
3つめは、Fable 5がいちばん得意なやり方です。Constitutional AIで自己批判・自己修正の学習を積んでいるので、「今の答えを、自分でもう一度批判的に見直してください」と伝えるだけで、精度が一段上がります。
具体的なプロンプト例はこうです。
いま出してくれた回答を、次の3つの観点で自己レビューしてください。 ①事実誤認はないか、②論点の抜けはないか、③反対の立場からの反論に耐えられるか。 気になる点があれば、そこだけ修正版を出してください。
これは@jdopxo氏がXで指摘していた「マージ(本番反映)前にクイズ形式で認識を確認する」考え方や、Matt Pocock氏の「/grill-with」的なアプローチと同じ発想です。Fable 5のようなメタ認知型モデルは、この「自分にツッコむ」動作が本当に得意です。
プロンプトはコピペで始めてOKです
最後にひとつ、初学者の方に伝えたいことがあります。プロンプトは一から自分で組み立てなくてもよいです。まずはこの記事のプロンプト例をコピペして、動きを体感してみてください。
Fable 5との対話に慣れてくると、「あ、この人(AI)は編集長型なんだな」という感覚がだんだん掴めてきます。その感覚が掴めた段階で、自分の業務に合わせて言葉を差し替えていけばよいです。
次の章では、「じゃあ実際、どんな仕事でFable 5が特に活きるのか?」という活用シーンを、職種別に見ていきます。
Fable 5の実務活用シーン:コード、企画、資料作成、市場調査での使い方

原理と使いこなしのコツが分かったところで、ここからは「じゃあ月曜日から具体的にどう使うか」を職種別に見ていきます。Fable 5の編集長型の性格を活かしやすい仕事と、その具体的なプロンプト例をセットで紹介していきます。
企画職・マーケター:論点の地図を作らせる
企画職やマーケターの方に、まず試してほしいのは「論点マップ作成」です。ふわっとした相談を、Fable 5に構造化させるのです。
テーマ:中小企業向けの新しい経費精算SaaSを構想しています。 このテーマについて、意思決定に必要な論点を、 「市場」「競合」「顧客」「収益」「オペレーション」の5つの観点に整理してください。 各観点で、私がまだ答えられていない未知の質問を3つずつ出してください。
Fable 5は、こういう「全体を見渡して構造化する」タスクが本当に上手です。返ってきた質問リストにひとつずつ答えていくだけで、企画書の骨格ができてしまいます。
営業・カスタマーサクセス:顧客理解の下ごしらえ
営業の方には「顧客資料の要約と論点抽出」がおすすめです。
添付の顧客先の決算資料、IR資料、直近3か月のメール履歴をまとめて読み込んでください。 次の商談で、私が押さえておくべき論点を、 「先方の悩み」「意思決定者の関心」「競合が入りうる余地」に分けて出してください。
長い資料を横断的に読ませて論点を出させる、というのはFable 5の得意分野です。1Mトークンあるので、資料を細切れにせずまとめて放り込めるのが強みです。
R&D・企画:仮説の筋を見る
研究開発や新規事業の企画では、仮説そのものの筋の良さを見てもらう使い方が効きます。
私はいま、こういう仮説を立てています:「介護施設向けに、 高齢者の転倒予測AIを提供すると、3年で年間契約100件は取れる」。 この仮説の弱点を、内部要因と外部要因に分けて指摘してください。 あと、この仮説が成立するために埋めるべき前提条件を洗い出してください。
編集長型の性格は、まさにこういう「筋の良し悪しを検証する」場面で真価を発揮します。
エンジニア:Claude Codeでリポジトリ全体を任せる
エンジニアの方は、Claude CodeというCLIツールと組み合わせるのが最強です。Claude Codeを使うと、Fable 5がリポジトリ全体を読みながら修正や調査を進めてくれます。
コツは、いきなり「この関数を直して」ではなく、次の順で任せることです。
- まずリポジトリ全体の方針(README、CLAUDE.md)を読ませる
- 次に、変更しようとしている機能の影響範囲を洗い出させる
- そのうえで、テストや実行ログも見せながら1タスク1目的で修正させる
Fable 5は長い作業を粘り強く続けられるので、この流れで任せると、深夜に自分で作業するより速いくらいの結果になります。
現実世界への接地という新しい使い方
もうひとつ、いま面白い使い方が出てきています。それが「MCP」というプロトコルを使って、Fable 5に外部ツールを操作させる方法です。
X上では、@bunkaich氏がBlender(3Dソフト)とFable 5をつないだところ、「ゲームで使えるローポリなオブジェクトを作って」というシンプルな指示だけで、屋根や帽子の形状を細かく曲げるなど、指示していない造形上の工夫まで自律的にやったと報告されています。「なんでFableこんなにBlenderの操作上手いんだ?」と本人も驚いていたほどです。
私も同じ日、この事例に反応してこう書きました。「Fable 5含めて今後のフロンティアモデルの解くべき課題は、多変数の現実世界、物理法則や世界的体験との接地であることが明らかになってきている」と。
言い換えると、Fable 5の活躍の場は、いま「テキストの世界」から「3D・物理・身体性を伴う仕事」へと広がりつつあります。
ChatGPTとFable 5の使い分け方
最後に、多くの人が気になる「ChatGPT(GPT-5.x)とFable 5、どっちを使えばいいの?」という問いに答えておきます。
結論からいうと、どちらか一方ではなく、両方をクロス検証で使うのがおすすめです。ふろむだ氏が推奨しているのはこの組み合わせです。
- Fableの出力をChatGPTに検証させる(大局観の結果を精緻に詰めさせる)
- ChatGPTの出力をFableに検証させる(精緻な結果の抜けを大局観で埋めさせる)
賢さの方向性が違うので、片方の盲点をもう片方が埋めてくれます。個人的には、この相互検証を業務プロセスに組み込むと、成果物の質がもう一段上がります。
さて、いよいよ最後の章です。GPT-5.6のような競合モデルの動き、そしてFable 5を毎日使いこなすための具体的な仕組みについてお話しします。
今後のトレンドとSnorbeを使った反復ループのすすめ

Fable 5の話をここまで進めてくると、「この先、AIの世界はどこへ向かうのだろう?」という問いが自然と湧いてきます。この章では、これからのトレンドを短く整理したうえで、私たち一人ひとりがFable 5のようなモデルを日常的に使いこなすための具体的な仕組みまで踏み込んでみます。
「賢さ」の定義が変わりつつある
いままでのAIの競争は、正直にいうと「単発ベンチマークでどちらが上か」で語られがちでした。SATみたいなテストでGPTが高得点、Claudeが別のテストで高得点、といった具合です。
でも、Fable 5が示している方向は、そこから一段ズレています。Anthropic自身が「Fable 5は長時間にわたって自律的に作業できる」と説明しているように、「賢さ」の定義が、答えを速く出す力から、状況を壊さずに長く仕事を続ける力へと移り始めています(Anthropic公式)。
たとえるなら、100メートル走の記録から、フルマラソンの完走率と精度に評価軸が移った感じです。編集長型・大局観型のFable 5が、まさにこのマラソン競争に強い設計になっているのは偶然ではありません。
GPT-5.6や身体性接地といった次の波
来週にはOpenAIが「GPT-5.6」をリリースする予定と、業界では見られています。GoogleもGemini系で追随してくるでしょう。ここで大事なのは、その競争が「単発の性能勝負」ではなく、次のような多次元の勝負になっていくということです。
- 長文コンテキスト(どれだけまとめて読めるか)
- 自律実行(どれだけ長く仕事を任せられるか)
- ツール接続(外部の道具を使えるか)
- 身体性・3D接地(現実世界を扱えるか)
- 安全性と業務導入の両立
@bunkaich氏のBlender事例のように、AIが3Dやロボットのような「現実世界」を扱う場面はこれから急激に増えます。テキストや画像だけでなく、物理的なモノや空間を扱う仕事にAIが入ってくると、業務の景色そのものが変わっていきます。
「問いを立てる力」が組織側の生存条件になる
ここでひとつ、企業や個人にとって大事な視点をお伝えします。
Fable 5のように、指示していない造形上の工夫まで勝手にやってくれるモデルが登場すると、モデル性能そのものより「そのモデルに何を頼むか」が価値の分かれ目になります。もっといえば、「解くべき良い問いを、自分で立てられるかどうか」が組織の生存条件になっていきます。
言い換えると、「AIに指示を出す前の段階、業務の中に潜んでいる未知や曖昧さを構造化する力」を、組織側が持てるかどうか。ここが問われる時代に入りつつある、というのが私の実感です。
反復ループで「問いを立てる力」を鍛える方法
問いを立てる力は、才能というより「反復」で伸びます。同じテーマを何度も、少しずつ角度を変えて調べる。前回の理解を土台にして、次の問いを重ねる。この反復ループを続けると、あなた自身の中に「業務ドメインのナレッジグラフ」が育っていきます。
私たちが開発しているリサーチエージェント「Snorbe」は、まさにこの反復ループを支援する設計になっています。特徴はシンプルで、次の3つです。
- 自然な日本語で投げるだけでよい。「Fable 5と競合モデルの違いを整理して」といった話し言葉のまま投げれば、エージェントが内部で最適なツール(Web検索、arXiv、Semantic Scholar、PubMed、特許DBなど)を選んで実行してくれます
- 完全記憶型のナレッジグラフに、過去のリサーチが自動で貯まっていきます。次に似た質問を投げると、前回の記憶を土台にして深堀りしてくれます
- 何度でも同じテーマを反復調査できます。角度を変えて何度も投げると、あなたの中の理解も、Snorbe側のグラフも、両方が育っていきます
Fable 5のようなモデルの本領は、単発のプロンプトではなく、こういう反復ループの中で発揮されます。日常業務で毎日「AIに問いを立てる筋トレ」をしたい方には、Snorbeで反復リサーチする習慣を強くおすすめします。
まとめ:編集長型のAIと一緒に走る時代へ
長い記事になりましたが、いちばんお伝えしたかったのはこれです。
Claude Fable 5は、瞬発力で答えを出すクイズ王ではなく、長い作業を最後まで筋を通してやり切る編集長型のモデルです。この性格は、Constitutional AIとRLAIFという「校則を渡して自己批判させる」独特の育て方から来ています。
だから使いこなすコツは3つ、「未知を先に明確化する」「長い文脈をまとめて渡す」「Fable自身に自己批判させる」。この3つを押さえて、GPTなど別モデルとの相互検証を組み合わせれば、Fable 5の性能はかなり引き出せます。
そして最後にひとつ。AIの性能はこれからも上がり続けますが、いちばん伸びしろがあるのは私たち人間側の「問いを立てる力」です。Snorbeのようなツールで反復ループを回しながら、Fable 5と一緒に走る習慣をぜひ始めてみてはいかがでしょうか。
よくある質問(FAQ)
Q1. Claude Fable 5とMythos 5の違いは何ですか?
Fable 5とMythos 5は、同じ基盤モデルを別々に安全化した2つのバージョンです。Fable 5は一般利用者向けに安全策を強めた版で、Claude API、Claude Platform、Claude Codeなどから誰でも触れます。Mythos 5はより強い能力を出せる代わりに、Anthropicが選んだ大企業のパートナー企業のみが「Project Glasswing」という枠組みで限定利用できます。普通のユーザーがまず触れるのはFable 5です(Anthropic公式)。
Q2. Fable 5とOpus 4.8のどちらを使うべきですか?
用途によります。長い資料を横断的に扱う編集長型の仕事(企画書作成、市場調査、コードベース全体を見ての開発)はFable 5が向いています。いっぽう、これまで実務でOpus 4.8で回っていた業務であれば、そのまま続けても問題ありません。両方触れるなら、いったん自分の代表的な業務でFable 5を試して、成果物の質と手数の両方を比較してみるのがおすすめです。
Q3. Fable 5とChatGPT(GPT-5.x)の違いは何ですか?
賢さの方向性が違います。ChatGPT(GPT-5.x)は人間の評価者による丸つけ(RLHF)で育っているので、慎重に深く精緻に分析するタイプです。Fable 5はAnthropic独自のConstitutional AIとRLAIFで育っているので、大局観・メタ認知・バランス感覚で全体を見渡すタイプです。片方の盲点をもう片方が埋めるので、相互検証(片方の出力をもう片方にレビューさせる)で組み合わせるのが実務的にはおすすめです。
Q4. Fable 5は無料で使えますか?
無料枠での利用可否は時点ごとに変わります。基本的にはPro、Max、Team、Enterpriseなどの有料プランで安定して使える設計です。API経由でも利用でき、その場合は従量課金になります。正確な料金と提供範囲は、Anthropicの公式pricingで確認してください。
Q5. Fable 5の1Mトークンとは何ですか?
トークンというのはAIが文章を扱うときの単位で、日本語だと1文字がおおよそ1〜2トークンに相当します。100万トークンは、文庫本にしておおよそ10冊分くらいの分量です。Fable 5はこの巨大な記憶を一度に扱えるので、長い会議の議事録、複数の資料、大きなコードベースなどをまとめて読み込ませて、横断的に整理させる使い方が向いています。
Q6. Constitutional AI(憲法AI)とは何ですか?
Constitutional AIは、Anthropicが開発したAIの育て方の一種です。あらかじめ「憲法(原則リスト)」をモデルに与えておき、AI自身が自分の出した答えを憲法に照らして自己批判し、自己修正するという仕組みです。人間が丸つけして育てるRLHFに対して、AIフィードバックで育てるので「RLAIF(AIフィードバックによる強化学習)」とも呼ばれます。詳細はAnthropicの論文を参照してください。
Q7. Fable 5とClaude Codeはセットで使うべきですか?
エンジニアの方であれば、セットで使うのを強くおすすめします。Claude CodeはFable 5をCLIツールから呼び出せる仕組みで、リポジトリ全体を読み込んだうえで修正、調査、テスト、リファクタリングを進められます。Fable 5の長い作業を粘り強く続ける性格が、コーディングの反復作業と特に相性がよいです。詳細はAnthropic公式のClaude Codeページをご覧ください。
調査手法について
こちらの記事はグラフAIリサーチプラットフォームのSnorbeを使って作られています。Snorbeは研究開発・新規事業向けの調査テーマに応じた幅広い項目のオートリサーチや、ナレッジグラフの構築、構造化レポートの生成ができるAIリサーチツールです。

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調査したいテーマを入力するだけで、AIが深堀りすべき観点や広げるべき調査項目をレコメンドしながら、自動でリサーチを進めます。収集した情報はナレッジグラフとして蓄積され、未調査領域(ホワイトスペース)を可視化しながら調査の網羅性を高めていけます。
また、観点マトリクスを30秒・構造化レポートを10分で自動生成する機能があり、出典付きのレポートをMarkdown/PDF形式でエクスポートできます。調査の元データも保存されるため、ファクトチェックや社内共有も容易です。
ご利用をご希望の方は、こちらよりお申し込みください。
また、グラフAIを活用した社内ナレッジ管理や、研究開発・新規事業のリサーチ支援、セルフホスト導入のご相談も受け付けています。お困りの方はお気軽にご連絡ください。
市場調査やデスクリサーチの生成AIエージェントを作っています 仲間探し中 / Founder of AI Desk Research Agent @deskrex , https://deskrex.ai
