IVS2024スタートアップ23社から学ぶAI・生成AIの活用法(KYOTO LAUNCHPAD & GenerativeAI Pitch)

サービス・インフラ

先日、IVS2024 KYOTOが開催され、IVS LAUNCHPADやGenerative AI起業家ピッチなどで、多くの生成AI/AIを活用するスタートアップが登壇しました。

ちなみに、「IVS2024 KYOTO」は、起業家、投資家、事業家、技術者、研究者、そしてスタートアップやオープンイノベーションに関心を持つ人々を対象としたカンファレンスです。

その中でも、IVS LAUNCHPADというピッチセクションは、国内最大級のスタートアップピッチイベントで、アーリーステージのスタートアップの飛躍を支援する「発射台」として有名です。多くの過去登壇企業が急成長を遂げたことから、「スタートアップの登竜門」とも呼ばれています。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000059319.html

このピッチコンテストでは、15社の革新的なスタートアップが登壇し、それぞれの先進的なテクノロジーや事業モデルを発表しました。登壇企業は、RENATUS ROBOTICS株式会社、株式会社Solafune、株式会社komham、emole株式会社、株式会社Penetratorなど、AI、宇宙テクノロジー、環境技術、エンターテインメント、物流など多岐にわたる業界で革新的な技術やサービスを展開しています。特に今回は、AIドリブンのサービスや、衛星データ、環境、製造、物流を組み合わせた多様なジャンルのスタートアップが目立ち、日本のスタートアップシーンの新たな潮流を感じさせる内容となりました。

また、LLM・画像生成AI等をはじめとした生成AI技術を活用したプロダクト・サービスを展開する起業家によるピッチコンテスト「Generative AI 起業家ピッチが実施されました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000059319.html

このピッチコンテストでは、8社の生成AIスタートアップが登壇し、それぞれの先進的なAI活用事例を発表しました。登壇企業は、株式会社THA、株式会社アバインテリジェンス、株式会社ブルーイッシュ、株式会社ファーストオートメーション、株式会社OneSteps、株式会社アウトロ、株式会社トークパスなど、様々な業界でAI技術を駆使してビジネスを展開しています。

今回のIVSでは、特にAI(人工知能)技術をベースに活用したスタートアップ企業が多数参加し、その革新的なビジネスモデルが高く評価されました。中でも、LAUNCHPADでは物流自動化のRENATUSが、GenerativeAI起業家ピッチでは旅行特化のAVA Intelligenceがそれぞれ優勝を果たし、AIを活用した自動化技術や個別最適化が業界から高い注目を集めました。

生成AIをはじめとするAI技術は、ビジネスの在り方を大きく変革する可能性を秘めています。大企業に比べ、機動力と柔軟性を持つスタートアップ企業は、AI技術を素早く取り入れ、新たな価値を創造することができます。彼らの先進的な取り組みは、AIがもたらす未来のビジネスの姿を示唆しています。

今回はIVSに登壇したスタートアップがどのようにAIを活用しているのか、LAUNCHPADやGenerativeAI Pitchに登壇したスタートアップを例に紹介していきます。

*スライドでもまとめています。お好みの媒体でお楽しみください。

  1. IVS 2024 KYOTO LAUNCHPAD スタートアップ11社のAI活用
    1. RENATUS ROBOTICS: 次世代の自動倉庫システム
    2. Solafune: 衛星データ解析におけるAI技術の革新
    3. Penetrator: 宇宙からAIで不動産取引を創造する
    4. AI VOLT: AIを用いた人のデジタル化
    5. Landit: 世界中の駐車場をデジタル化して繋げるパーキングテック
    6. Valtec: 海事AIドローン艦隊による商業漁業の革新
    7. Remedies: ニューラルエンジンを活用したAI文章レビュー
    8. BoostDraft: 法律文書作成の効率化を実現するAI
    9. Yuimedi: 医療データ抽出を加速するAI Copilot
    10. Elevatefoods: AIデジタルフードプリンティングと調理技術
    11. DMKTZ: テアパレルデザイン用AIデザインCo-pilot CADシステム
    12. その他の注目企業
  2. IVS 2024 KYOTO GenerativeAI Pitch スタートアップ8社の生成AI活用
    1. THA: AI社長が実現する経営支援
    2. U-DAKE: 設計図面とVR仮想空間の生成
    3. アバインテリジェンスのAIによる旅行プラン提案
    4. ブルーイッシュ: Enterprise向けAI・LLMアプリ開発プラットフォーム
    5. ファーストオートメーション: 製造業ドキュメントをAIで効率化
    6. OneStepS: AIアバターによるフロントオフィス革命
    7. Out Loud: エンタープライズセールスをAIで最適化
    8. トークパス: AIが紡ぐオリジナル小説の世界
  3. 日本のスタートアップのAI/生成AI活用の現在地
    1. 産業ごとの割合
    2. 独自の技術とビジネスモデル
    3. 業界知識とAIの融合
    4. ユーザー中心のAIサービス
    5. 継続的なイノベーション
    6. 「日本のAI活用」に期待されるポイント
  4. 調査手法について

IVS 2024 KYOTO LAUNCHPAD スタートアップ11社のAI活用

それでは、まずIVS2024 KYOTO LAUNCHPADで注目を集めた15社のうち、AIの活用の事例があったスタートアップ企業11社(詳細不明の4社を除く)について、その革新的なAI活用の取り組みと事業内容を詳しく見ていきます。

https://www.ivs.events/ja/ivs2024-launchpad
https://www.ivs.events/ja/ivs2024-launchpad
企業名プロダクト名概要AIの活用URL
RENATUS ROBOTICS株式会社RENATUS大規模・超高密度な自動倉庫システム配車最適化アルゴリズムhttps://www.renatus-robotics.com/jp/
株式会社SolafuneSolafune衛星データ解析プラットフォーム衛星と地理空間データによる予測・検知https://solafune.com/ja
株式会社komhamコムハム生ごみ高速分解微生物群AIの活用は不明https://komham.jp/
emole株式会社BUMP1話3分のショートドラマ配信アプリAIの活用は不明https://emole.co.jp/
株式会社PenetratorWHERE(ウェアー)宇宙からAIで不動産取引を創造するサービス衛星画像から特定の不動産データの解析https://pntwhere.studio.site/
株式会社AI VOLTAI VOLT人をデジタルに移行するAI技術AIを用いた人のデジタル化https://www.ai-volt.co.jp/
株式会社esaesa廃棄プラスチックを再生樹脂に循環するリサイクル技術AIの活用は不明https://esa-gl.com/
ファミリーテック株式会社ファミリーバンク家族のための決済とアカウントを提供するスーパーアプリAIの活用は不明https://familytech.co.jp/
ランディット株式会社LANDIT世界中の駐車場をデジタル化して繋げるパーキングテック衛星と画像認識による駐車場の空き状況の分析https://landit.co.jp/
ValtecValtec海事AIドローン艦隊による商業漁業の革新海事ドローン制御https://valtec.ai/
株式会社RemedieswordrabbitAI文章校正ツール文章校正https://wordrabbit.jp/
株式会社BoostDraftBoostDraftリーガル文書向けIDE法的文書作成支援https://boostdraft.com/ja/
株式会社YuimediYuiQuery医療データ抽出を加速するAI Copilot医療データ抽出https://yuimedi.com/
ElevatefoodsElevatefoodsAIデジタルフードプリンティングと調理技術食品のパーソナライズhttp://www.elevatefoods.tech
DMKTZDMKTZ Studioテキスタイルとアパレルデザイン用AIデザインCo-pilot CADシステムアパレルデザインCADシステムhttps://dmktz.io/

RENATUS ROBOTICS: 次世代の自動倉庫システム

https://www.renatus-robotics.com/jp/

RENATUS ROBOTICSは、「ワンストップ梱包」型の自動倉庫システム「RENATUS」を提供している注目のスタートアップです。同社の技術は、物流センターの効率化と人手不足の解消に大きく貢献しています。RENATUS ROBOTICSは、Nasdaq上場を目指すなど、グローバル展開にも積極的に取り組んでいます。

RENATUS ROBOTICSは、AIとロボティクスの技術を活用して、従来の自動倉庫システムよりも圧倒的なピッキング効率と格納効率を実現しています。具体的には、前後左右への走行に加えて昇降リフトによる垂直方向への移動を可能にすることで、効率的な荷物搬送を実現しています。

  • 「RENATUS CORTEX」は業界初の配車最適化アルゴリズムを実装
  • 機器の故障時でも生存箇所のみでシステムを継続稼働可能
  • 「RENATUS SHUTTLE」は業界最速4m/sの移動と高速な積み替えを実現
  • 「RENATUS STATION」により、ピッキング・荷合わせ・梱包がワンストップで即時完結
  • 「RENATUS RACK」は高速昇降リフトと柔軟なカスタマイズ対応が特徴
  • 作業者1人で500行/hの生産性を達成
  • ピッキング、集約、梱包を同時に完了
  • 独自の棚構造により保管可能なコンテナ数に実質上限なし
  • AGVやエレベーターの低価格化、高い拡張性、大型ラックでのAIPS対応が強み

また、RENATUS ROBOTICSは、AIを活用した独自の「ワンストップ梱包」方式を採用しています。これにより、ピッキング、集約、梱包までの全ての作業を1つのステーションで完結できるため、大幅な業務効率化が可能になっています。ユニコーンになることが確定未来なスタートアップです。

ちなみに、RENATUS ROBOTICSは、東大発のAI・ロボティクス企業TRUST SMITHグループからカーブアウトした企業で、最先端のロボティクスと数理アルゴリズム技術を活用し、従来の自動倉庫システムを大幅に進化させています。特に、ピッキング効率と格納効率の向上、ワンストップ梱包の実現など、物流業界の課題解決に貢献しています。今後は、ピッキング自動化やトラック運搬の自動化、ドローン配送の技術を実装し、完全自動倉庫の実現を目指していきます。

RENATUSは、システムの各コンポーネント(SHUTTLE、STATION、RACK)が高い柔軟性と拡張性を持つことで、様々な規模や形態の倉庫に適応できる点が注目に値します。また、物流業界全体のパラダイムシフトを引き起こす可能性があり、その影響は物流にとどまらず、小売業やeコマース、さらには都市設計にまで及ぶ可能性があるといえるでしょう。

Solafune: 衛星データ解析におけるAI技術の革新

https://company.solafune.com/

Solafuneは、衛星データと地理空間データの分析技術を開発し、農業、災害、自然資源、金融、防衛、マーケティング、保険など、さまざまな分野の課題解決に取り組んでいる企業です。主な事業内容は以下の通りです。

  • データサイエンス競争
    • Solafuneは、衛星データと地理空間データを使ったデータサイエンス競争を世界規模で開催しています。
  • 衛星データと地理空間データの分析
    • Solafuneは、衛星データ技術を活用して社会課題や企業の課題を解決しています。具体的な事例として、違法採掘の検知、地滑りの検知、車両の検知・追跡、建物の検知、航空機の検知などがあります。
  • 新技術の開発
    • Solafuneは、スーパーリゾリューション技術や生成AIなどの新しい技術の開発にも取り組んでいます。
  • パートナーシップ
    • Solafuneは、様々な企業やorganizationとパートナーシップを組んでいます。
    • Solafuneは、IVS2024 LAUNCHPAD KYOTOで2位を受賞したほか、大気中の微粒子の濃度推定に関するコンペティションの開催や、ザンビア共和国のJOGMECへのデータ提供などの活動を行っています。

Solafuneは、衛星や地理空間データを活用して、グローバルな問題の理解と解決に取り組むデータサイエンスコンペティションを開催し、開発者は、簡単にアクセスできる衛星と地理空間データを使って、課題に取り組みます。このコンペティションのアルゴリズムを買い取り、世界中のエンジニアと新しいアプリケーションの開発に取り組んでいます。

これまでに1万4000件以上のアルゴリズムが開発されており、その中から優秀なものを選定し、ソフトウェアサービスとして提供しています。例えば、アフリカの鉱山の違法採掘を衛星データから検出するサービスなどを提供しています。

また、同社は、マイクロソフトと連携して技術開発を進めており、衛星データや航空写真のような上空から地上を撮影した画像を生成する「Generative AI」の開発に着手しました。これにより、低コストかつライセンスフリーの衛星データをAPIとして提供することで、衛星データ解析AIの開発ハードルを下げることを目指しています。

https://uchubiz.com/article/new13912/

Solafuneは、世界規模のデータサイエンス競争を開催することで、グローバルな人材プールから革新的なアイデアやソリューションを集めています。これにより、社内リソースだけでは到達できない多様な解決策を得ることができます。加えて、マイクロソフトとの連携や、ライセンスフリーの衛星データを提供など、積極的なオープンイノベーションを基軸とした成長モデルが今後も注目されます。

Penetrator: 宇宙からAIで不動産取引を創造する

https://pntwhere.com/

株式会社Penetratorは、衛星データや衛星画像などを活用した不動産取引サービス『WHERE』の開発を行う企業です。『WHERE』は、AIを活用して衛星画像から特定の不動産情報を取得し、衛星データにAIと法務省のデータを組み合わせることで(API連携)、不動産所有者に直接アプローチできるサービスを提供しています。

  • 衛星画像からAIで不動産を自動識別
    • 全世界の駐車場や畑など、指定した不動産を自動的に識別し所在地を割り出すことができます。
    • これまで実際に現地を訪れないと分からなかった不動産情報を、瞬時に取得できます。
    • 店舗や工場など特定の建物もまとめてリスト化できるため、事業用地の開発営業にも活用できます。
  • 不動産所有者に直接アプローチ
    • 衛星データにAIと法務省のデータを組み合わせることで、不動産業者に有益な情報を提供しています。
    • これにより、これまでの人脈頼りの受託業務から、提案型の営業が可能になりました。
  • 受託業務のオートメーション化
    • 受託業務は、これまで人脈からの紹介やポスティングなど、反響を待つだけの状態でしたが、このシステムを使うことで必要な時に必要な分だけ提案型の営業ができます。
    • そのため、変動の大きかった不動産の経営も安定的な成長が見込めます。

ちなみに、株式会社Penetratorは、JAXAの知的財産やノウハウを活用し、不動産業界の課題解決に取り組むJAXAベンチャー企業です。空き家問題の解決や地域活性化、ボーダーレスな社会の実現を目指しており、将来的には火星の不動産探査事業にも挑戦する野心的な計画を持っています。

AI VOLT: AIを用いた人のデジタル化

https://www.ai-volt.co.jp/

AI VOLTは、テクノロジーの力で世界を前進させ、属人化された業務をAIで効率化し、国内のIP・ライセンスを活用した新しいエンターテインメントの創出を実現しています。主な事業内容は以下のとおりです。

  • 事業者向け高精度AIツイン生成サービス「デジタルツインピア」の提供
    • 事業者向けの高精度でカスタマイズ可能なAIツイン技術を提供
    • 安全なコンテンツ制作と企画を支援
  • 個人向け高精度AIツイン生成サービス「TOKIAI」の提供
    • 個人向けの高精度AIツイン生成サービス
    • 故人やご自身に近しい人物をモデルにしたパーソナライズされたカスタムAIを生成
    • 大切な人との思い出を新たな形で残したり、亡くなった人とまた話せる体験を提供
  • 個人向け高速AIツイン生成プラットフォーム「ドリームフレンド」の提供
    • 個人向けの高速AIツイン生成プラットフォーム
    • お気に入りのAIとの会話、通話、歌を楽しめるエンターテインメントサービス

特に、ドリームフレンドは生成AIであるGPT-4を活用したAIキャラクター育成・会話アプリであり、AI VOLTは、生成AI技術を活用したプロダクト・サービスを積極的に展開しています。

AI VOLTのビジネスモデルの革新性は、AIキャラクターとの対話を通じたエンターテインメント体験の提供にあります。GPT-4のような最先端の言語モデルを活用することで、故人ユーザーは自分好みのキャラクターと深い対話を楽しむことができます。

https://souken.info/ai-volt-tokiai/

さらに、版権キャラクターのAI化という取り組みは、既存のIPを新たな形で活用する可能性を秘めており、エンターテインメント業界に大きな変革をもたらす可能性があります。

Landit: 世界中の駐車場をデジタル化して繋げるパーキングテック

https://landit.co.jp/

Landit Inc.は、駐車場の管理と予約を効率化するためのサービスを提供しています。主な特徴は以下の通りです:

  • 衛星とAI画像認識を使って駐車場の空き状況を把握し、最寄りの空いている駐車場を提案する
  • 駐車場の予約や道路使用許可証の手続きなどをワンストップで代行する
  • 駐車場の情報をオンラインで簡単に登録・公開でき、集客と管理の負荷を軽減する
  • AIカメラによる監視業務の自動化と遠隔確認で、効率的なコスト削減が可能

Landit Inc.は2021年に設立された企業で、駐車場の管理と利用を簡単にするためのさまざまなソリューションを提供しており、事業者や個人ユーザーの利便性向上に貢献しています。

  • 建設業向けクラウドサービスの企画・開発・販売・サポート、及び付随するコンサルティング・業務委託
  • 不動産取引の仲介及び媒介並びに不動産管理業
  • 事業用駐車場手配サービス「at PORT(アットポート)」の運営
  • 事業用短期駐車場予約サービス「PIT PORT(ピットポート)」の運営
  • ノーコードHP作成代行「SYNC PORT(シンクポート)」
  • AIクラウドカメラによる管理業務の自動化「AIMO(アイモ)」
  • 衛星×AIによるデータソリューション事業
  • 機械学習事業
  • ウェブサイト・ウェブコンテンツ・その他インターネットを利用した各種サービスの企画、制作、販売、配信、運営及び管理
https://jobseek.ne.jp/corporate-data/landit/

衛星データ×AIや自動化をコアとしており、様々なサービスのローンチしており、人口減少による生産性低下、渋滞やCO2排出の削減、車と駐車場の最適化など、さまざまな社会課題の解決を目指しています。

Landitは、駐車場所有者と利用者の両方にメリットを提供するプラットフォームを構築しています。これにより、需要と供給の最適なマッチングを実現しています。また、衛星データとAIを活用したデータソリューション事業は、駐車場業界だけでなく、都市計画や交通管理など、より広範な分野への応用可能性を秘めています。

Valtec: 海事AIドローン艦隊による商業漁業の革新

https://valtec.ai/

valtec.ai は、漁獲のためにドローンの飛行の軌跡を実時間で監視できる高度な技術を提供しています。インタラクティブな地図型のインターフェイスを使用して、ドローンの飛行を追跡することができます。また、ドローンの性能や運用状況に関する詳細なテレメトリーなデータにも即座にアクセスできます。

https://valtec.ai/
  • 主な機能
    • 包括的なテレメトリデータ
      • 稼働中のドローンから重要なテレメトリデータにすぐにアクセスできます。このデータストリームにより、ドローンのパフォーマンスと運用状況に関する詳細な洞察が得られます。
    • AIによる拡張
      • ドローンの視点を体験できるだけでなく、AI搭載の検知機能によってさらに安全で効率的なミッション遂行が可能になります。
    • 精密なドローンミッション計画
      • 最先端のミッション計画ツールにより、ユーザーはドローンミッションを設計、カスタマイズ、微調整することができます。

AIとドローン技術を組み合わせ、商業漁業という伝統的な産業に革新をもたらしています。これは、古くからある産業と最新テクノロジーの融合という点で画期的です。

Remedies: ニューラルエンジンを活用したAI文章レビュー

https://remedies.jp/

Remediesは、ニューラルエンジンを活用した自然言語処理技術を用いて、AI文章レビューツールを提供しているスタートアップです。同社の技術は、日本語の文章精度を高め、効果的なコミュニケーションを支援しています。Remediesのソリューションは、企業のコンテンツ品質向上や業務効率化に大きく貢献しています。

株式会社Remediesは、AI添削ツール「wordrabbit(ワードラビット)」を提供しています。具体的な機能としては、文法の誤り修正、ミスタイプの訂正、差別用語の検知、表記ゆれの統一などが挙げられます。また、禁止用語や置換したい単語をリストに登録することで、独自のチェックリストを作成できる機能も備えています。

https://wordrabbit.jp/
  • ニューラルエンジンによる高度な自然言語処理技術を活用
  • 人の目で行ってきたチェックをテクノロジーで代替
  • 日本語の文章の精度を瞬時に高め、コミュニケーションを改善
  • 言葉による誤解やミスコミュニケーションを減らし、言葉の壁のない世界を目指す

特に、wordrabbitは原文を尊重した最小限の訂正を行うため、文章により忠実にブラッシュアップできるのが特徴です。一方、生成AIは表現を大幅に変更する流暢な訂正を行うのに対し、wordrabbitはより正確な自動修正を実現しています。

Remediesは、AIを活用した文章校正サービスを提供することで、企業や個人のコミュニケーション力の向上に貢献しています。特に、教育現場での「書く力」の向上や、企業の編集業務の効率化など、幅広い分野での活用が期待されます。

また、wordrabbitは生成AIとは異なる独自のアプローチを取っており、より正確な自動修正を実現しているのが魅力的です。Remediesは、このような革新的なAIサービスを通じて、日本語コミュニケーションの向上に尽力しているといえるでしょう。

BoostDraft: 法律文書作成の効率化を実現するAI

https://boostdraft.com/ja/

BoostDraftは、法律専門家向けの文書作成ツールを提供するスタートアップです。同社のAIソリューションは、法的文書の作成審査プロセスを効率化し、法律事務所や企業法務部門の生産性向上に大きく貢献しています。BoostDraftの技術は、法律業界のデジタルトランスフォーメーションを加速させる可能性を秘めています。

  • インターネットに接続せずに使用可能で、機密データの漏洩リスクがない
  • Microsoft Wordのプラグインなので、新たなソフトの導入は不要
  • 必要な機能に絞り込んだシンプルで使いやすいデザイン
  • 外部サーバへのデータ送信や解析がなく、即座に反応する
  • 利用端末数に応じた月額制の料金体系で、初期費用もない

BoostDraftは、AIを使用して、個々のユーザーの既存知識に基づいてパーソナライズされた知識獲得プロセスを作成することを目指しています。文書校閲の履歴をAIで分析し、機械学習を行うことで、受け手に合わせた効率的な学習方法を開発しています。これは、AIを使った知識伝達の最適化の一例です。

仕組みとしては、C#とRustを使用して、AIが文書を自動的に解析し、文書構造に応じたフォーマットの自動調整や予測変換を提供しています。これにより、文書作成プロセスが大幅に効率化されます。

また、生成AIも積極的に活用しており、務文書を読みやすくするための機能を検討しています。具体的には、契約書の内容の大まかなトピックを提示したり、それが詳しく解説されている箇所をハイライトしたりする機能を実現することをAWSのアーキテクチャで検証しています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/startup/tech-interview-boostdraft-2024/

さらに、BoostDraftは創業2期目にして純利益1億円を達成するなど、急成長と収益性を両立させている注目のスタートアップです。今後は、日本発のグローバルスタンダードツールを目指すとともに、隣接領域への進出も検討しており、リーガル領域の効率化と革新を追求していきます。

BoostDraftのビジネスモデルの魅力は、法務担当者の単調な作業を自動化し、時間の節約とストレスの軽減を実現できることにあります。また、技術的な難易度が高く、他社の模倣が容易ではないことから、競争優位性を確保できています。

Yuimedi: 医療データ抽出を加速するAI Copilot

https://yuimedi.com/

株式会社Yuimediは、医療データの利活用を目的とした企業です。同社は生成AIを活用した医療データ抽出ソフトウェア「YuiQuery」の開発を進めており、米国法人を設立して事業を展開しています。YuiQueryは医療機関のデータ分析の前処理を自動化し、データの質を高めることを目的としています。

https://thebridge.jp/2024/07/ivs-2024-kyoto-launchpad-pitch-competition

米国市場においては、特に電子カルテデータの標準化が進む中、膨大な医療データから必要な情報を効率的に抽出することが課題とされています。目下は医療データ抽出ソフトウェア「YuiQuery」の開発、そして米国市場での採用と事業推進を加速させるとともに、製品の開発とテストを進行させています。

今後、医療データ抽出の効率化は、臨床研究、疫学調査、医療政策立案など、幅広い分野に影響を与える可能性があり、市場ニーズに柔軟に対応できる体制を整えているのかもしれません。

Elevatefoods: AIデジタルフードプリンティングと調理技術

https://elevatefoods.hkust.edu.hk/

Elevatefoods社は、AIを活用した食品開発を行っている企業です。同社は特許技術を使って3Dフード印刷や調理工程を統合し、個人に合わせたカスタマイズされた食品を提供しています。AIを活用することで、味、栄養、開発効率を向上させることができます。また、AIを活用することで、料理の失敗を避け、調理を最適化することも可能です。

https://elevatefoods.hkust.edu.hk/
  • 多段階・選択的調理
    • Elevatefoods の中核技術は、革新的な可変ヒーターとレーザーモジュールを使った多段階・選択的調理方法です。これにより、食品を均一に、高品質に調理できます。
  • AIアシストダイエット
    • 特許取得済みの加工技術と3Dフード印刷、調理プロセスを統合することで、食感、テクスチャ、栄養、外観を細かくコントロールしたカスタマイズダイエットを提供できます。
  • ゼロウェイスト技術
    • Elevatefoods の革新技術により、食品副産物を機能性の高い魅力的な食品に再利用できます。持続可能なイノベーションを推進し、食品ロスを削減しています。
  • 統合デジタルフード製造
    • Elevatefoods の製品ソリューションは、炭水化物、たんぱく質、繊維、野菜、強化スナックなど、ほとんどあらゆる調理が必要な食品に対応しています。数分で強化クッキーやスナックを作ることができます。

Elevatefoods社は、AIを活用して、個人の栄養ニーズに合わせて食感、テクスチャ、栄養、外観を細かくコントロールできます。これは、健康管理や医療食の分野に革新をもたらす可能性があります。また、AIの活用により、味、栄養、開発効率を向上させています。これは、新しい食品の開発サイクルを短縮し、市場ニーズにより迅速に対応することを可能にしています。

AIと先進的な食品技術を組み合わせることで、食品産業に革命をもたらす可能性を秘めています。パーソナライズ、持続可能性、効率性、品質向上を同時に達成しようとする包括的なアプローチは非常に革新的です。

DMKTZ: テアパレルデザイン用AIデザインCo-pilot CADシステム

https://dmktz.io/

DMKTZは、シンプルなドラッグ&ドロップのインターフェイスを通して、3Dデジタルファッションアセットの作成を効率化する分散型のコクリエーションプラットフォームです。ユーザーはDMKTZ™にアクセスして、簡単に3Dファッションアイテムを作成し、共有することができます。

また、DMKTZは以下のサービスも同時に展開しています。

https://nunox.io/
  • NunoX
    • デジタルファブリック化の分野で革新的なソリューションを提供しています。
      • AI搭載の自動化
        • NunoXは、AI物理予測、自動タイリング、単一画像生成など、完全自動化された機能を提供しています。
      • 高品質なキャプチャ解像度
        • Canon DSLRカメラを使用し、700 DPI/PPIの高品質な画像を実現しています。
      • プロフェッショナルな照明環境
        • 均一な照明を確保し、最適な結果を得られるよう設計されています。
https://www.tg3ds.com/3d-body-scanner
  • TG3D Studio
    • 3Dボディスキャナーを使ってお客様の正確な体型データを取得し、オーダーメイドの服作りを支援するサービスを提供しています。
    • 赤外線キャプチャ技術を使って、プライバシーを保護しながら正確に体型データを取得できます。
    • わずか3秒で体表面の数百万のデータポイントを取得できます。
    • AIアシストの体ランドマーク検出や、カスタムサイズ調整ツールなどの機能を備えています。
    • 取得したデータを3Dアバターとして出力し、デザインソフトウェアに取り込めます。

DMKTZ は、ファッション業界のデジタル化を推進し、クリエイターとユーザーの双方に価値を提供するプラットフォームとして注目されています。3Dデザインツールの提供や仮想試着機能の開発など、ファッション体験の革新に取り組んでいます。また、分散型なアプローチにより、ファッション業界のオープン化と民主化を目指しているようです。今後は、AIやメタバースなどの先端技術との連携により、さらなる進化が期待できるかもしれません。

その他の注目企業

komham、emole、esa、ファミリーテックなど、その他の注目企業については、AI活用の事例が見つかりませんでした。しかし、AIの利用はスタートアップに置いては基本的なものになっているため、それぞれ独自のAI技術やビジネスモデルを展開しているかもしれません。

IVS 2024 KYOTO GenerativeAI Pitch スタートアップ8社の生成AI活用

次に、IVS2024 KYOTOのGenerativeAI Pitchに登壇した8社の生成AIスタートアップを詳しく見ていきます。それぞれの領域で主に生成AI技術を駆使し、ビジネスの可能性を切り拓いています。彼らの取り組みを詳しく見ていくことで、生成AIがもたらす未来のビジネスの姿を垣間見ることができるでしょう。

https://www.ivs.events/ja/2024
https://note.com/ivs19/n/n9526841ded8a
@0x__tom
企業名プロダクト名概要生成AIの活用URL
株式会社THAAI社長中小企業の社長をAI化し、社長の知識や経験を従業員に共有するサービス社長の知識をAIに学習させ、自然な情報アウトプットhttps://tha-inc.com/
株式会社U-DAKEAI建築家ユダケAIが顧客の要望をヒアリングし、自動で設計図面とVR仮想空間を生成する顧客ヒアリングから設計図面とVR空間の自動生成https://u-dake.com/
株式会社アバインテリジェンスAVA TravelAIが顧客の要望に基づいて、旅行プランを30秒で作成するアプリ旅行データを活用したパーソナライズプランの生成https://www.ava-intel.com/
株式会社ブルーイッシュOmniWorkSpaceエンタープライズ向けに特化した、AIアプリケーション開発プラットフォーム要件定義書からの開発フロー自動生成https://www.blueish.co.jp/
株式会社ファーストオートメーションSPESILL製造業のドキュメント作成をAIで支援するサービス複雑な形式のドキュメントからの情報抽出と処理https://first-automation.jp/
株式会社OneStepSHanaso対話型AIアバターがフロントオフィス業務を代行するサービスリアルタイムでの自然な対話の実現https://onesteps.co.jp/
株式会社アウトラウドPocta営業業務、特にエンタープライズセールスに特化したAIサービス営業ノウハウと顧客情報を基にしたパーソナライズ提案https://out-loud.net/
株式会社トークパスブッククラフトユーザーが読みたい小説をAIが生成するサービスユーザー入力に基づくオリジナル小説の生成不明

THA: AI社長が実現する経営支援

https://tha-inc.com/

株式会社THAは、生成AIを活用した革新的なサービス「AI社長」を提供しています。AI社長は、経営層の知識や価値観を学習し、従業員の問題解決をサポートするAIシステムです。既存のコミュニケーションツールと統合が可能で、導入のハードルが低いことが特徴です。

AI社長の主な機能は以下の通りです:

  1. 経営者の思考やノウハウ、社内情報を学習し、従業員の問い合わせに対して適切な回答を提供
  2. 従業員の質問内容や利用状況を分析し、レポートを生成
  3. 組織全体の課題や改善点を明確化し、効果的な施策を提案

「AI社長」はRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を使用しており、外部のデータベースや社内文書から情報を検索・統合することで、より正確で有用な回答を生成することが可能です。これらの機能により、AI社長は経営者の意思決定をサポートし、組織の生産性向上に貢献します。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000139335.html

株式会社THAのAI社長は、すでに複数の企業で導入されており、その効果が実証されています。

例えば、あるリフォーム業の企業では、AI社長の導入により従業員の問い合わせが90%減少しました。これにより、経営者は戦略策定に集中できるようになり、業務効率が大幅に改善されました。

また、ある飲食業の企業では、AI社長の活用により業務の自律性が向上し、全体の業務効率が25%向上したと報告されています。AI社長が従業員の問題解決をサポートすることで、現場の意思決定が迅速化され、業績の向上につながったのです。

株式会社THAのAI社長は、生成AIの力を活用することで、経営者と従業員の距離を縮め、組織全体のコミュニケーションを活性化します。また、経営者の知識やノウハウを共有することで、従業員の自律性を高め、組織の成長を加速させます。

U-DAKE: 設計図面とVR仮想空間の生成

https://u-dake.com/

U-DAKE は、注文住宅を建てる際の悩みを解決するサービスです。顧客の要望をヒアリングし、図面を提案し、予算に合うハウスメーカーを3社紹介することで、理想の注文住宅を建てられるようサポートしています。

  • 多くの顧客が、ハウスメーカーや工務店を複数回訪問しても、理想の注文住宅の設計図を提案してもらえないという課題に直面している。
  • U-DAKE は、顧客の要望をヒアリングし、図面を提案し、予算に合うハウスメーカーを3社紹介することで、この課題を解決している。
  • ヒアリングシートに回答すると、数日以内に理想の設計図を提案し、3社の見積もりを提供する。

これらのフローを経て、ヒアリング内容から住宅の設計図面を自動で生成し、VR技術をかけ合わせて、図面から仮想空間まで体験することができます。

U-DAKEは、顧客のヒアリング結果を入力として、AIが設計図を自動生成する仕組みを構築しています。これにより、従来の建築士による手作業の設計プロセスを大幅に効率化し、短期間で多様な設計案を提示することが可能になっています。AIの活用により、人間の創造性と機械の効率性を融合させ、質の高い設計案を迅速に提供しています。

U-DAKEのビジネスモデルは、顧客、ハウスメーカー、そして自社の三者にとって価値を生み出す仕組みになっています。顧客は理想の家を見つけやすくなり、ハウスメーカーは効率的に見込み客を獲得でき、U-DAKEはフィーを得るというWin-Win-Winの関係を構築していると考察できます。

アバインテリジェンスのAIによる旅行プラン提案

https://www.ava-intel.com/

株式会社アバインテリジェンスは、ユーザーの性格や旅行条件に基づいてAIが適した旅行先を提案するサービス『AVA Travel(アバトラベル)』を展開しています。同社は、IVS2024 KYOTOのGenerative AIピッチコンテストで優勝し、日本マイクロソフト賞も受賞するなど、その技術力が高く評価されました。

2019年8月にベータ版をリリースし、コロナ禍の前に開発を始めたそうで、元々はインターネットからの膨大な情報収集と分析をロボットが得意だと考え、そこからユーザーの好みに応じたセレクションを行うことをコンセプトに始まっています。その後、旅行業界に注目し、全国の旅行観光情報、観光スポット、ホテル、グルメ、体験アクティビティなどの旅行に関する情報を一つにまとめたサービスを開発しています。

https://www.ava-intel.com/news/avatravel-release/

AVA Travelは、ユーザーの好みや条件、目的に合わせて、観光スポットやホテル、グルメ、交通手段などを自動で検索・選定・ルート組み立てを行うAIを活用したアプリケーションです。ユーザーは簡単な操作で、自分に最適な旅行プランを作成することができます。

このサービスの特長は、ユーザーの性格や嗜好を深く理解し、パーソナライズされた旅行プランを提案できる点にあります。AIが膨大なデータを分析することで、ユーザーの隠れたニーズを発掘し、満足度の高い旅行体験を提供することが可能になります。

株式会社アバインテリジェンスのAVA Travelは、AIを活用した次世代のオンライン接客の一例と言えます。従来の旅行会社では、顧客の要望を丁寧にヒアリングし、手作業で旅行プランを作成することが一般的でした。しかし、AVA Travelでは、AIが顧客とのコミュニケーションを自動化し、パーソナライズされた旅行プランを瞬時に生成します。

また、AVA Travelは、顧客との対話データを蓄積・分析することで、サービスの継続的な改善が可能です。AIが顧客の満足度や行動パターンを学習することで、より精度の高い旅行プラン提案が実現できるのです。

生成AIの活用については、ユーザーからの入力を理解し、提案をテキストとして生成する役割を担い、AVA Travelのシステム自体は既存のデータやAPIを活用して提案内容を考える部分を担っています。LINEでのサービス展開を通じて、ユーザーの自然言語での検索ニーズを把握し、Webサービスの開発につなげています。

AVA Travelに代表されるAIを活用した旅行プラン提案は、旅行業界のデジタルトランスフォーメーションを加速させる可能性を秘めています。株式会社アバインテリジェンスは、生成AIの力を活用することで、より多くの人々に感動的な旅行体験を提供し、業界のイノベーションをリードしていくことでしょう。

ブルーイッシュ: Enterprise向けAI・LLMアプリ開発プラットフォーム

https://www.blueish.co.jp/

株式会社ブルーイッシュは、生成AIを活用したマルチクラウドプラットフォーム事業に注力しており、Enterprise向けAI・LLMアプリ開発プラットフォームOmni Workspaceを提供しています。同社は、企画戦略・デザイン・開発・運用・保守までのITに関する幅広いジャンルをサポートしており、生成AI技術を駆使して顧客の課題解決に取り組んでいます。

生成AIプロダクト作成時のワークフローを構築するツールを提供しており、新規事業の設計からリリースまでの全ての工程をAIが支援することを目指しています。仕様書をベースにAIが開発の流れを生成し、マルチクラウド環境の構築を支援します。

AIによる支援で、新規事業のアイデアを迅速に形にすることが可能になり、アイデアから製品化までの時間短縮が見込めるかもしれません。

ファーストオートメーション: 製造業ドキュメントをAIで効率化

https://first-automation.jp/

株式会社ファースト・オートメーションは、ものづくり現場の自動化を加速させるサポートやコンテンツの発信を行っている企業です。ChatGPTなどの生成AIを活用した、ものづくり現場の課題解決に役立つサービスを提供しています。

https://first-automation.jp/3-2

ファースト・オートメーションは、クラウドサービス「SPESILL」を正式リリースしています。SPESILL(スペシル)は、AIが文書を自動生成するサービスで、ロボット導入を検討する際の障壁となる仕様書作成を簡単に行うことができます。

主な特徴は以下の通りです:

  • 基本的な機能が無料で利用可能
  • 誰でも簡単に仕様書が作成できる
  • 作成した文書データはWordファイルでダウンロード可能

今後の展開としては、これまは主に製造業向けだったが、様々な業界の企業向けに展開していくとしており、2025年までに利用企業数100社を目指すそうです。

生成AI技術を活用して「専門知識の民主化」を図っている点が魅力的で、これまで一部の専門家に限られていた高度な仕様書作成のスキルを、AIの力を借りて多くの人々が活用できるようにすることで、製造業全体の生産性向上と革新を促進する可能性があります。

OneStepS: AIアバターによるフロントオフィス革命

https://onesteps.co.jp/

株式会社One StepSは、生成AI・AIとユーザーの繋ぎ目を作るスタートアップ企業です。同社は機械学習や自然言語処理の技術を活用し、企業のAI/DX支援を行っています。具体的には、AIを用いたプロダクト開発や、企業向けのAI研修などのサービスを提供しています。

同社が運営するフロントオフィス業務をAIアバターにより解決するサービス「hanaso」では、対話型AIアバターを活用した接客サービスを提供しています。

残念ながら、サービスのURLが見つからなかったため、詳細は不明です。

Out Loud: エンタープライズセールスをAIで最適化

https://out-loud.net/

Out Loud Inc.は、人とAIの協業を常識にすることを目標とする企業です。人とAIが共に創造性を発揮し、セールスの未来を切り拓くことに情熱を注ぎ、相互の尊重と誇りを持ちながら社会課題に取り組んでいます。

https://lp.pocta.cloud/

同社は、BtoB企業の営業効率化を支援するAIサービス「Pocta」を提供しています。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000128256.html

「Pocta」は、非効率なBtoB営業活動における情報や資料の検索、共有、営業力強化の育成をAIを活用して効率化するサービスです。アップロードされた資料の内容を自動分類して検索可能にし、AIとの対話を通じて営業担当者にアドバイスを提供します。

将来的には、商談で使用する顧客に対して効果的な提案書を自動生成する機能も実装される予定だそうで、営業の業務効率化と営業力の強化を図るサービスとして注目されています。

AIとの対話を通じて営業担当者にアドバイスを提供する機能は、特に注目に値します。この機能は、ベテラン営業マンの知見をAIに学習させ、それを若手やミドルの営業担当者に提供することで、組織全体の営業力を底上げする可能性を秘めています。これは、単なる効率化ツールを超えて、AIを活用した継続的な学習と成長のプラットフォームとしてPoctaを位置づけるかもしれません。

トークパス: AIが紡ぐオリジナル小説の世界

株式会社トークパスは、生成AIを用いたスピンオフ小説出版サービス「Book Craft」を提供しています。ユーザーの好みに合わせたオリジナル小説を生成させ、過去の小説を学習したAIによりクリエイティビティを当たり前にしていきます。

残念ながら、会社やサービスのURLが見つからなかったため、詳細は不明です。

日本のスタートアップのAI/生成AI活用の現在地

日本のスタートアップシーンでは、AIと生成AIの活用が急速に広がっています。IVS2024 KYOTOに登壇した企業の事例から、様々な業界でAIを活用した革新的なサービスやプロダクトが生み出されていることがわかります。

産業ごとの割合

活用をそれぞれの産業カテゴリーに分類し、カウントしてみると以下のようになります。

  1. AIスタートアップ (11社):
  • 製造/ロボティクス: 2 (RENATUS ROBOTICS, Valtec)
  • 不動産/建設: 2 (Penetrator, Landit)
  • データ解析/AI: 2 (Solafune, AI VOLT)
  • 食品技術: 1 (Elevatefoods)
  • テキスタイル/アパレル: 1 (DMKTZ)
  • 医療: 1 (Yuimedi)
  • 文書処理: 1 (Remedies)
  • 法務: 1 (BoostDraft)
  1. 生成AIスタートアップ (8社):
  • ビジネス支援: 3 (THA, ブルーイッシュ, アウトラウド)
  • 建設/不動産: 1 (U-DAKE)
  • 旅行: 1 (アバインテリジェンス)
  • 製造: 1 (ファーストオートメーション)
  • カスタマーサービス: 1 (OneStepS)
  • エンターテインメント: 1 (トークパス)
  1. AIと生成AI合計 (19社):
  • ビジネス支援: 3
  • 製造/ロボティクス: 3
  • 不動産/建設: 3
  • データ解析/AI: 2
  • 文書処理: 2
  • 法務: 1
  • 食品技術: 1
  • テキスタイル/アパレル: 1
  • 医療: 1
  • 旅行: 1
  • カスタマーサービス: 1

以下のグラフは、IVS2024スタートアップにおけるAIと生成AIの活用状況を視覚的に表現しています。

LAUNCHPAD 登壇スタートアップの産業分布:

  • 製造/ロボティクス、不動産/建設、データ解析/AIが各18%で最も多く、これらの分野でAI技術の活用が進んでいることがわかります。
  • その他の産業(食品技術、テキスタイル/アパレル、医療、文書処理、法務)も均等に9%ずつ分布しており、AI技術の応用範囲の広さを示しています。

GenerativeAI Pitch 登壇スタートアップの産業分布:

  • ビジネス支援が38%と最も多く、生成AI技術が特にビジネス領域で活用されていることがわかります。
  • その他の分野(建設/不動産、旅行、製造、カスタマーサービス、エンターテインメント)が各13%で均等に分布しており、生成AI技術の多様な応用可能性を示しています。

両登壇スタートアップの産業分布:

  • ビジネス支援、製造/ロボティクス、不動産/建設が各16%で最も多く、これらの分野でAIと生成AI技術の活用が進んでいることがわかります。
  • データ解析/AIと文書処理が各11%で続いており、これらの分野でもAI技術の重要性が高まっていることが示されています。
  • その他の分野(法務、食品技術、テキスタイル/アパレル、医療、旅行、カスタマーサービス)も5%ずつ分布しており、AI技術の幅広い応用範囲を反映しています。

次に、各社の特徴をベースに今回の登壇スタートアップの独自性を分析してみましょう。

独自の技術とビジネスモデル

RENATUS ROBOTICSは、独自のロボティクスとアルゴリズム技術を活用し、物流業界の効率化に成功しています。U-DAKEは、AIによる設計図の自動生成とVR技術の融合により、住宅建築の革新を目指しています。これらの企業は、独自の技術とビジネスモデルを武器に、市場でのプレゼンスを高めています。

業界知識とAIの融合

株式会社THAのAI社長は、経営者の知識をAIに学習させることで、業界特有の課題解決を可能にしています。株式会社ファースト・オートメーションは、製造業の現場知識とAIを組み合わせ、仕様書作成の自動化を実現しています。業界知識とAIの融合は、スタートアップの成功に欠かせない要素と言えます。

ユーザー中心のAIサービス

株式会社アバインテリジェンスのAVA Travelは、ユーザーの好みや条件に合わせた旅行プランを提案します。Out Loud Inc.のPoctaは、営業担当者の個別のニーズに対応したアドバイスを提供します。ユーザーのニーズを深く理解し、パーソナライズされたAIサービスを提供することが、スタートアップの成功には欠かせません。

継続的なイノベーション

Landit Inc.は、衛星データとAIを活用し、駐車場の管理と予約を最適化するサービスを提供しています。同社は、都市計画や交通管理など、より広範な分野への応用も視野に入れ、継続的なイノベーションを追求しています。スタートアップは、AIの可能性を探り、新たな価値創造に挑戦し続けることが重要です。

「日本のAI活用」に期待されるポイント

これらの事例から、生成AIが単なる効率化ツールではなく、人間の創造性を拡張するツールとして活用されていることがわかります。AIが人間の知識やスキルを学習し、新たな価値を生み出すことで、ビジネスの可能性が大きく広がっているのです。

また、AIをベースとして活用するスタートアップの成功の鍵は、革新的な技術を実際の市場ニーズに合わせて提供できることです。例えば、RENATUSの物流自動化技術やSolafuneの衛星データ解析技術は、業界の具体的な課題解決に直結しています。

さらに、大手企業との連携を行うことで、オープンイノベーションが加速し、AIを活用した新たなビジネスモデルが次々と生まれることが期待されます。例えば、RENATUS ROBOTICSと物流大手の連携、U-DAKEとハウスメーカーの協業など、異業種間の協力関係が構築されていくでしょう。

加えて、少子高齢化、環境問題、地方創生など、日本が直面する社会課題の解決にAIが活用されていくことが期待されます。例えば、Landit Inc.の技術を活用した高齢者の移動支援、Solafuneの衛星データ解析による環境モニタリングなど、AIを通じた社会貢献が加速するかもしれません。

他方で、いわゆるディスラプティブなイノベーションという観点では、既存のビジネスプロセスを最適化を飛び越える必要があります。例えば、AI社長の究極の目標は、単に経営者の意思決定をサポートすることではなく、会社組織の在り方自体を再定義することがありえる発展形かもしれません。衛星データ解析の先には、宇宙産業そのものの変革があるかもしれません。

日本のAIスタートアップは、独自の技術と創造性を武器に、着実に成長を遂げています。今後、彼らが常識の枠を超え、大胆な構想を掲げ、世界を舞台に挑戦することで、日本のAIエコシステムは新たなステージへと飛躍するでしょう。

調査手法について

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また、ワンボタンで最新の100個以上のソースと20個以上の詳細な情報を調べもらい、レポートを生成してEmailに通知してくれる機能もあります。

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