人材市場の採用動向をAIで調べる方法|公的統計から募集条件を決める6段階

異なる三本の人材市場データが混ざらず一枚の募集案表へ接続する図 サービス・インフラ
異なる三本の人材市場データが混ざらず一枚の募集案表へ接続する図

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事業会社の採用担当者や人事責任者、現場責任者にとって、採用市場の動向を正確に把握することは計画の第一歩です。求人媒体の画面に表示される候補一覧は入口にすぎず、その背後にある人材の需給バランスや市場の状況を客観的に理解する必要があります。本記事では、AIを活用して人材市場のさまざまな指標を集め、データに基づいて募集条件を決定する手順を解説します。

募集の前提となる労働市場情報は、技能需要と供給の監視に使えるが、将来を確実には予測できないという性質を持っています。そのため、一部の指標だけで判断するのではなく、公的記録で裏付ける作業が不可欠です。

たとえば、国が提供する職業情報サイトjob tagでは、職業をジョブ、タスク、スキルの観点から見える化することができ、500以上の職業情報を基に仕事内容、スキル、知識を採用要件へ整理できる仕組みになっています。

この過程では、AIと人の分担が重要になります。人は採用したい仕事のタスクと対象地域を決め、厚生労働省などの公開ページから、職務タスク表と指標定義表を準備します。そしてAIに対して、指定した公開ファイルのデータから職種名、求人倍率、必須スキルの列を持つ比較表を出力するように指示します。

その後、人がAIの出力した表の出典を確認し、自社の採用要件に合致しているかを実際の判断場面で精査します。

さらに補助的なデータとして、民間媒体の指標も確認します。たとえばLinkedInの採用率は、対象地域の会員のうちプロフィールへ新しい雇用主を登録した人の割合を示しており、業界別の2016年月平均を基準に指数化され、前月分を毎月更新する仕組みです。

人はこうした出所の異なるデータをAIに読み解かせて整理し、最終的に地域や経験を変えた複数の募集案から、どれを実行するかを決定します。

記事を読み終えると、採用する仕事のタスクとスキルの分解から、比較する統計の選び方、AIへの具体的な入力データと出力形式の指定方法までが整理できます。また、最終的な募集案の決定や、月次の市場データ更新時に個人情報の混入を防ぐためのルールなど、安全に運用を続けるための判断基準も定まります。

採用する仕事をタスクとスキルへ分ける

一枚の職務カードから三つのタスクと二群のスキルへ分解する図

人材市場の採用動向を調べるために最初に取り組むのは、採用要件を明確に定義することです。自社で日常的に使っている社内独自の職種名や、曖昧な業務内容のままでは、外部市場の統計データと正しく比較することができません。そのため、まずは自社の仕事を外部の基準と照らし合わせることができる標準的な内容へと変換します。

この作業には、厚生労働省が公開している労働市場関連情報を活用します。job tagは500以上の職業情報を基に仕事内容、スキル、知識を採用要件へ整理できる仕組みを持っています。自社の求める人物像を感覚だけで決めるのではなく、この公的な基準を参考にして要件を組み立てます。

さらに、job tagは職業をジョブ、タスク、スキルの観点から見える化する役割も果たします。ここで生成AIを利用すると、自社の業務内容をこの標準的な形式へ素早く翻訳することができます。

AIに指示を出すときは、公開されている情報だけを使用します。社内システムの認証情報や個人情報などは決して入力してはいけません。たとえば、ソフトウェアの導入支援担当者を採用したい場合、次のような文章をAIへ渡します。

「自社の職種である導入支援担当者の業務内容を、ジョブ、タスク、スキルの要素に分解してください。表形式で、出力列を大分類のジョブ名、必須タスク、歓迎タスク、必須スキル、歓迎スキルの5列にして整理してください。現在の想定業務は、顧客との打ち合わせ、課題のヒアリングと整理、導入スケジュールの作成、システム設定のサポート、プログラミングは今回の必須条件に含めません」

AIはこの指示を受け取り、画面上に指定した5つの列を持つ比較検討用の表を出力します。出力された表はそのまま確定させるのではなく、採用担当者や現場の部門責任者が目を通し、今回の募集案に合わせて調整する判断材料にします。

たとえば出力された画面の表を確認した現場責任者は、顧客課題の整理と導入計画の作成を、今回必ず求める必須タスクとして確定させます。一方で、システム設定に伴う簡単なプログラミングについては、入社後の研修で十分に育成できると判断し、今回の必須スキルからは外して歓迎スキルの列へ移動させます。

このように、AIが出力した整理案をもとに人が最終的な取捨選択を行うことで、市場の標準的な言葉を使いつつ、自社の実態に合った無理のない採用要件ができあがります。仕事内容と求めるタスクやスキルを客観的な言葉で固定できれば、次の段階として、その条件に合う人材の需給状況を公的統計のデータから確かめる準備が整います。

求人倍率と失業率の定義をそろえる

異なる分子と分母を持つ二つの公的指標を上下に分けた図

採用要件が決まったら、次は公的統計を使って人材市場の状況を確かめます。ここで重要なのは、どの公的指標をどう比較するかです。異なる調査の数字を扱うときは、それぞれの指標の分子と分母、調査された年月、対象となる地域や産業の定義を正確に区別する必要があります。

たとえば、厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍でした。同じ月でも、新規求人倍率は2.10倍、正社員有効求人倍率は1.00倍と数字が異なります。これらは指標によって条件が分かれており、定義上の注意があります。

また、総務省の労働力調査では、2026年7月の完全失業率は2.4%でした。この調査では、就業者数は6850万人、完全失業者数は169万人だったと報告されています。有効求人倍率と完全失業率は、一見するとどちらも人材の需給を表すように見えますが、指標の対象範囲が根本的に異なります。

このような異なる母集団を持つ数字を単純に比較してしまうことを防ぐために、AIを活用して公的指標の前提を整理します。AIへ指示を出すときは、公開されている統計情報とその定義だけを渡し、自社の具体的な採用計画などは入力しません。

AIの入力画面には、次のように依頼する文章を打ち込みます。 「厚生労働省の一般職業紹介状況と、総務省の労働力調査における2026年7月のデータを比較表にしてください。出力する列は、指標名、数値、分子の定義、分母の定義、対象となる地域や産業の5列で整理してください」

この指示を受けたAIは、画面上に2026年7月の比較表を出力します。出力された画面には、有効求人倍率1.18倍と完全失業率2.4%が、それぞれ別の定義を持つ指標として記録されます。たとえば有効求人倍率の行と完全失業率の行では、対象となる人数の基準が分子と分母の違いとして整理されて並びます。

採用担当者や現場の責任者は、AIが作ったこの比較表の列に目を通し、指標の意味を人が確認します。自社の求める人材が属する産業や、募集する地域の状況を捉えるために、どの指標が最も参考になるかをここで判断し、採用計画の根拠として選び取ります。

こうして公的統計による市場の全体像を客観的に確認した後は、より早く変化を反映する民間のデータを補助線として加えていく作業へ進みます。

求人媒体のデータは補助線として読む

大きな労働市場の母集団と外縁だけを観測する媒体信号の図

求人媒体が公開している市場データは、前月分の動きが翌月にわかるなど、公的統計に比べて情報の更新が早いという特徴があります。一方で注意しなければならないのは、調査対象となる母集団の限界です。求人媒体のデータは、その媒体に登録している会員だけが対象です。

そのため、国が日本全体を対象に調査している有効求人倍率や完全失業率などの数値と、求人媒体の数値をそのまま大小比較してはいけません。異なる母集団を単純比較すると、市場の実態を見誤る原因になります。

民間データの一例として、LinkedIn Workforce Reportを挙げます。このレポートで使われるLinkedIn Hiring Rate(採用率)は、対象地域の会員のうちプロフィールへ新しい雇用主を登録した人の割合として定義されています。

さらに、Economic Graph methodologyによると、この採用率は業界別の2016年月平均を基準に指数化され、前月分を毎月更新する仕組みになっています。

このように独自の計算式で作られた月次指数は、公的統計との違いを理解したうえで読みます。たとえば、2026年レポートは採用減速をAIだけの原因とせず、経済不確実性と金融政策も扱うように、市場の変化をもたらす要因は一つではありません。そのため、求人媒体の数値を将来人数の断定的な予測に使ったり、特定の応募者個人の評価へ直接結びつけたりすることは避けます。

こうした民間データの仕様を把握する際にもAIを使います。ここでも公開されているレポートの解説文だけをAIの入力画面へ渡し、次のように依頼します。

「LinkedInの採用率に関する説明文から、指標の仕様を整理してください。表形式で、出力する列は、指標名、対象となる母集団の定義、データ更新の頻度、基準となる数値の4列にしてください」

AIは指示に従い、画面上に4つの列を持つ整理表を出力します。採用担当者は画面に出力された表の列を一つずつ確認します。たとえば「対象となる母集団の定義」の列を見て、データが日本の労働人口全体ではなく、あくまで特定媒体の会員のプロフィール更新に基づいていることを目で確かめます。

また「基準となる数値」の列を見て、求人倍率のような求人数と求職者数の割り算ではなく、2016年を基準にした独自の指数であることを人が判断します。

このような確認を経ることで、媒体の数値をどのように募集計画へ取り入れるべきか、限界を踏まえたうえで利用できます。情報源ごとの役割と限界を分けて整理できれば、次はAIの回答の正確性を確かめる作業に移ります。複数の指標を並べて比較する際に、AIへどのような入力を渡し、出典を明記した表を作らせるかを固定する段階へ進みます。

AIに出典付きの比較表を作らせる

三種類の公開資料をAIで表へ整理し担当者が原典と照合する図

ここまで整理した仕事のタスクやスキルと、公的統計などの異なる指標を組み合わせて、現在の採用環境を一つの比較表にまとめます。複数のデータを見比べる際、手作業で指標を集めて表を作るのは手間がかかりますが、AIに条件を正しく渡すことで、整理作業を任せることができます。

ここで利用するAIの機能は、複数の資料を読み込んで構造化するものです。たとえば、OpenAIのDeep Researchという機能は、成果、背景、情報源、出力形式を指定でき、引用付きの構造化レポートを返す仕組みを持っています。

AIの通常検索は単一の最新情報を調べるのに向いていますが、今回のように複数の指標を横断して調べる複雑な問いに向くのは、こうした深掘りできる調査機能です。

実際にAIの入力画面へ依頼文を打ち込むときは、公開されている統計データだけを指定し、社内の機密情報や応募者個人の評価に関わる内容は入力しません。たとえば、大阪で導入支援担当者を2人採用する場合、次のような文章をAIへ渡します。

「背景として、大阪府でソフトウェアの導入支援担当者を新たに2人採用する予定です。この採用環境を調べるため、情報源には厚生労働省のjob tagにおける該当職種の情報と、月次で発表される一般職業紹介状況の最新データを利用してください。成果として、大阪府の需給状況をまとめた表を作成してください。

出力形式は表とし、列は『指標の名称』『データの定義』『調査年月』『データから読み取れないこと』『未確認点』の5列にしてください。また、各指標の出典元URLを必ず明記してください」

この指示を受けると、AIは指定された情報源を読み込み、画面上に5つの列を持つ比較表を出力します。表の中には、job tagで確認したスキル項目と、指定した月次統計の指標が並びます。

出力された表をそのまま信じるのではなく、採用担当者は画面上の出典リンクをクリックして、AIの記述と一次情報が合っているかを一つずつ目で確認します。特に「データから読み取れないこと」や「未確認点」の列を確認する判断場面が重要です。

AIが「公的統計の求人倍率は職種全体のものであり、導入支援に特化した詳細な需給までは読み取れない」と出力していれば、異なる母集団の単純比較ができないことを人が改めて認識できます。また、データの限界を把握することで、AIに将来人数の断定予測をさせず、あくまで現在の事実の整理にとどめることができます。

こうして出典付きの比較表が完成し、事実関係の確認が終わると、現在の採用市場の状況が客観的な資料として整います。市場の全体像を把握したあとは、この表を基準にして、条件の異なる具体的な募集案を複数作成し、人が比較検討して決定する段階へと進みます。

三つの募集案を比較して人が決める

地域と経験と育成条件が異なる三枚の募集案を担当者が比較する図

これまでに作成した出典付きの市場データ比較表をもとに、実際の募集条件を決めていきます。ILOの労働市場情報ガイドが示すように、労働市場情報は技能需要と供給の監視に使えるが、将来を確実には予測できないという前提があります。

将来の採用人数を断定的に予測するのではなく、現在の事実をもとに複数のシナリオを作り、どの条件で募集を開始するかを人が比較検討して決める必要があります。

複数のシナリオを整理する際にもAIを活用します。ここで利用するのは、厚生労働省のjob tagです。このサイトは仕事内容と必要スキルを確認し、採用要件の整理に使えるため、求めるスキルの基準としてAIへの指示に組み込みます。これまでの調査結果を踏まえ、地域、経験、入社後の育成条件を変えた3つの募集案をAIに提示させます。

AIの入力画面には、次のような依頼文を打ち込みます。ここでも入力するのは公開されている公的指標と業務の一般化された情報のみであり、応募者個人の評価基準や社内固有の機密情報は含めません。

「これまでに調べたjob tagのスキル要件と、有効求人倍率などの市場データを踏まえ、ソフトウェアの導入支援担当者を採用するための募集案を3パターン作成してください。

案Aは大阪府を対象とした導入支援の経験者採用、案Bは全国を対象としたリモート勤務可能な経験者採用、案Cは大阪府での隣接職種経験者を採用し、入社後に研修で育成する条件としてください。出力は表形式とし、列は『案の名称』『対象地域』『必須経験』『育成の有無』『想定される課題』の5列に整理してください」

この指示を受けたAIは、画面上に3つの案を並べた比較表を出力します。採用担当者や現場の責任者は、画面に表示された各案の列を見比べ、どの案を採用計画として進めるかを人が判断します。

たとえば、「想定される課題」の列を確認する判断場面を想定します。案Aの大阪での経験者採用は、即戦力としての期待が高い一方で、対象となる地域の経験者が限定的になる可能性が示されます。案Bの全国対象のリモート採用は、候補者の対象範囲は広がりますが、リモートでの勤務管理とコミュニケーション体制を整える必要があります。

案Cの隣接職種経験者の採用は、顧客対応の経験などを必須としつつ、システム設定などの不足する技術を入社後の研修で補うため、社内に育成の手間と時間が必要です。

現場責任者はこれらの案を比較し、異なる条件の母集団を単純に比較して数字だけで優劣をつけるのではなく、自社の受け入れ体制と照らし合わせて決断します。「現在は社内の研修体制を確保できる時期であるため、案Cの隣接職種経験者を採用し入社後に育成する方針が最も現実的である」といったように、最終的な募集要件の決定は人が行います。

このようにして具体的な募集案を選び取ったあとは、採用活動を監視しながら計画を見直すために、指標の継続的な月次更新と、情報を更新する際の停止条件を設定する段階へと進みます。

月次更新と停止条件を決める

前月表と今月表の注記変更を人が確認して更新済み表へ進む時間線

募集案が決まり、採用活動を始めたあとは、作成した採用動向メモのデータを定期的に更新し、市場の変化を確かめ続けます。公的統計や求人媒体のデータは、毎月新しい数値が発表されます。たとえば、厚生労働省の一般職業紹介状況は月次で公表され、総務省の労働力調査の月次結果は対象月を明示して更新されます。

また、民間のLinkedInのデータも、前月分を毎月更新する仕組みになっています。これらの指標を同じ定義のまま毎月記録していくことで、市場の推移を正しく捉えることができます。

この月次更新の作業でもAIを活用し、変化をまとめた月次差分表を作成させます。AIの入力画面へ指示を出すときは、あくまで公開されている各指標の最新データだけを渡し、将来の人数の予測などを求めないようにします。次のような文章をAIへ入力します。

「先月の採用動向データと、新しく発表された今月のデータを比較して、月次差分表を作成してください。出力形式は表とし、列は『指標名』『先月の値』『今月の値』『更新日』『注記変更の有無』『取得失敗の有無』の6列に整理してください」

この指示を受けたAIは、画面上に指定された6つの列を持つ月次差分表を出力します。採用担当者は、画面に出力された表をそのまま信用するのではなく、各指標の原典となるウェブサイトを開き、AIが抽出した値や更新日が正しいかを一つずつ目で確認します。特に「注記変更の有無」と「取得失敗の有無」の列を確認する判断場面は重要です。

ここで、採用動向メモの更新を一時的に止める停止条件をあらかじめ決めておきます。第一の停止条件は、調査元による指標の定義変更や注記の変更があった場合です。たとえば、統計の算出方法や調査対象となる母集団が変わった場合、先月までの数値と単純に比較することができなくなります。

AIが「注記変更あり」と出力したり、人が原典を見て調査方法の変更に気づいたりしたときは、これまでの差分表の更新を止め、新しい定義で表を作り直します。

第二の停止条件は、AIにデータを渡す過程で個人情報が混入する恐れがある場合です。月次の採用活動の進捗と市場データを比較しようとするあまり、自社の応募者個人の評価や氏名、社内の機密情報を誤ってAIの入力画面へ貼り付けてしまう事故を防ぐ必要があります。

もし少しでも公開情報以外のデータが含まれそうになったときは、直ちに作業を停止し、入力する内容を公開されている公的統計と媒体のデータだけになるようにやり直します。

このように、同じ定義で継続して情報を更新するルールと、定義変更や個人情報混入の危険が起きたときに作業を止めるルールをセットで運用します。そうすることで、異なる母集団の単純比較や誤った情報漏洩を防ぎながら、安全で客観的なデータに基づいた採用活動を続けることができます。

採用する仕事のタスクへの分解から始まり、公的統計と民間データの比較、そしてAIを通じた月次更新までの一連の手順を整備することが、自社に合う人材を見つけるための確実な道のりとなります。

よくある質問

Q1. AIを使った市場の無料調査だけで十分ですか?

回答:単一の最新情報を知りたい場合は、AIの通常検索などの無料調査でも調べることができます。しかし、今回のように異なる複数の情報を比べる複雑な問いに向くのは、成果、背景、情報源、出力形式を指定でき、引用付きの構造化レポートを返す機能を持つDeep Researchなどです。

AIの入力画面で形式を表に指定し、「市場調査レポート.csv」として出力させます。画面に出力された引用元の列をクリックし、人が一次情報を確認する判断場面へつなげます。

Q2. 民間DBの求人データはそのまま採用計画に使えますか?

回答:民間DBの数値を使うときは、公的統計との定義の違いに注意します。AIの入力画面に民間DBの解説文を渡し、「民間データ比較表.csv」として出力させます。表には「指標名」「母集団の定義」「基準となる数値」の列を持たせます。たとえばLinkedInの採用率は、対象地域の会員のうちプロフィールへ新しい雇用主を登録した人の割合です。

画面に出力された定義の列を人が目で確かめ、公的な数字との違いを判断して利用します。

Q3. 出典や定義を確認できない人材市場情報をAIの分析に利用してもよいですか?

回答:採用市場の動向を整理するとき、AIの入力画面へ渡すのは公開されている確かな情報だけにとどめます。出典と定義を確認できない情報は入力しません。AIには厚生労働省のjob tagなどの指定した情報源のみを読み込ませ、「指標整理表.csv」として出力させます。その表には「指標の名称」「データの定義」「未確認点」の列を作ります。

出力された画面の未確認点の列を人が確認し、不確かな情報に頼らずに募集要件を固める判断場面とします。

Q4. 現在の市場データから、将来の採用人数をAIに予測させられますか?

回答:労働市場の情報は技能需要と供給の監視に使えるが、将来を確実には予測できないという限界があります。資金調達額などの情報からAIに人数を推測させることは避けます。現在の事実をもとに、「募集案シナリオ.csv」として複数の案を出力させます。表には「対象地域」「必須経験」「想定される課題」の列を作ります。

人が画面上の課題の列を見比べ、どの案が現在の自社の体制に合うかを選ぶ判断材料にします。

Q5. AI入力で最も気をつけるべきことは何ですか?

回答:公開されている統計情報とその定義だけを入力することです。AIの入力画面には、厚生労働省の一般職業紹介状況などのURLや解説文だけを渡し、「公的指標定義表.csv」として出力するよう依頼します。表の出力列は「指標名」「分子の定義」「分母の定義」に設定します。

AIが画面に出力した定義の列を人が一つずつ読み込み、どの統計が採用計画の根拠として最も合致するかを検討する判断場面に集中します。

Q6. 作成した調査データはどのくらいの更新頻度で見直すべきですか?

回答:公的統計も民間のレポートも毎月新しいデータが発表されるため、月次の更新頻度で推移を確かめます。民間のLinkedInの指標も、前月分を毎月更新する仕組みです。AIの入力画面に最新データを渡し、「月次差分表.csv」を出力させます。表には「先月の値」「今月の値」「注記変更の有無」の列を含めます。

画面に表示された注記変更の列を人が確認し、調査の定義が変わっていないかを毎月確かめる判断場面を設けます。

調査手法について

こちらの記事はグラフAIリサーチプラットフォームのSnorbeを使って作られています。Snorbeは研究開発・新規事業向けの調査テーマに応じた幅広い項目のオートリサーチや、ナレッジグラフの構築、構造化レポートの生成ができるAIリサーチツールです。

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調査したいテーマを入力するだけで、AIが深堀りすべき観点や広げるべき調査項目をレコメンドしながら、自動でリサーチを進めます。収集した情報はナレッジグラフとして蓄積され、未調査領域(ホワイトスペース)を可視化しながら調査の網羅性を高めていけます。

また、観点マトリクスを30秒・構造化レポートを10分で自動生成する機能があり、出典付きのレポートをMarkdown/PDF形式でエクスポートできます。調査の元データも保存されるため、ファクトチェックや社内共有も容易です。

ご利用をご希望の方は、こちらよりお申し込みください。

また、グラフAIを活用した社内ナレッジ管理や、研究開発・新規事業のリサーチ支援、セルフホスト導入のご相談も受け付けています。お困りの方はお気軽にご連絡ください。

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